S状結腸鏡
みなさん、こんにちは。
専攻医が施設入所中の高齢女性の血便を見ていて「大腸内視鏡は難しそうです」と相談あり、こんなのもあるよ〜と伝えました。
S状結腸鏡(Sigmoidoscopy)
全大腸内視鏡検査(Colonoscopy)と違って、下剤や腸管洗浄剤(ニフレック®など)での前処置が不要で浣腸だけで行えるので、負担が少なく穿孔などの合併症リスクも軽減できます。
こちらのホームページがわかりやすいですね。
ちなみに検索していてこんなのも見つけました。
原著はこちら:https://www.bmj.com/content/356/bmj.i6673
これまで大腸がんスクリーニングといえば便潜血→全大腸内視鏡、と思い込んでいたので、S状結腸鏡でのスクリーニングについて調べてみることにしました。
とりあえずまずはUSPSTF(U.S. Preventive Services Task Force)から。
2016年5月が最終更新です。
どの方法が最もよいかについては結論が出ていないようです。
当然ですが、10年ごとの全大腸内視鏡検査はBenefitは高いけれどHarmも高いですね。
で、結論としてはこちら。
10年ごとの全大腸内視鏡検査
1年毎の便潜血検査(FITもしくは高感度FOBT)
5年毎のS状結腸鏡+3年毎の高感度FOBP
のどれでもいいから、とにかくスクリーニングを増やしましょう、ということです。
できていない人がまだまだ多いとのことです。
日本のガイドラインはこれですね。
日本消化器病学会 大腸ポリープガイドライン 2014
https://www.jsge.or.jp/guideline/guideline/pdf/CPGL2_re.pdf
ただ、結論は一緒でした。