神戸の若手家庭医のブログ

神戸在住の30代若手家庭医が日々の生活や学びを綴るブログです。

S状結腸鏡

みなさん、こんにちは。

 

専攻医が施設入所中の高齢女性の血便を見ていて「大腸内視鏡は難しそうです」と相談あり、こんなのもあるよ〜と伝えました。

 

S状結腸鏡(Sigmoidoscopy)

大腸内視鏡検査(Colonoscopy)と違って、下剤や腸管洗浄剤(ニフレック®など)での前処置が不要で浣腸だけで行えるので、負担が少なく穿孔などの合併症リスクも軽減できます。

 

こちらのホームページがわかりやすいですね。

www.seiryo-t.or.jp

 

 

ちなみに検索していてこんなのも見つけました。

medical.nikkeibp.co.jp

原著はこちら:https://www.bmj.com/content/356/bmj.i6673

 

これまで大腸がんスクリーニングといえば便潜血→全大腸内視鏡、と思い込んでいたので、S状結腸鏡でのスクリーニングについて調べてみることにしました。

 

とりあえずまずはUSPSTF(U.S. Preventive Services Task Force)から。

2016年5月が最終更新です。

https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/uspstf/document/RecommendationStatementFinal/colorectal-cancer-screening

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どの方法が最もよいかについては結論が出ていないようです。

 

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当然ですが、10年ごとの全大腸内視鏡検査はBenefitは高いけれどHarmも高いですね。

 

で、結論としてはこちら。

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10年ごとの全大腸内視鏡検査

1年毎の便潜血検査(FITもしくは高感度FOBT)

5年毎のS状結腸鏡+3年毎の高感度FOBP

のどれでもいいから、とにかくスクリーニングを増やしましょう、ということです。

できていない人がまだまだ多いとのことです。

 

日本のガイドラインはこれですね。

日本消化器病学会 大腸ポリープガイドライン 2014

https://www.jsge.or.jp/guideline/guideline/pdf/CPGL2_re.pdf

ただ、結論は一緒でした。