神戸の若手家庭医のブログ

神戸在住の30代若手家庭医が日々の生活や学びを綴るブログです。

Neck tornado test(Choi's test)

みなさん、こんにちは。

 

頚椎症の身体所見について調べているうちに見つけたものです。

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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5562117/pdf/ijmsv14p0662.pdf

 

トルネードってネーミングがいかついですが、このようにやるようです。

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椎間板にこのように圧をかけて神経根を刺激するわけですね。

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診断精度についてSpurling testと比較しています。

研究でのCRの基準は

腕の痛み、頚部の痛み、肩甲骨または肩甲骨周囲の痛み、感覚、しびれ、感覚変化、脱力感、腕の深部腱反射異常の徴候などのCRの典型的な症状を発現し、MRI検査で頸椎椎椎間板ヘルニアなどの孔の寸法を減少させる病変を伴っているもの

です。

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NTTのほうが感度が高く診断精度が上がっているとの結論でした。

経験的にもSpurlingやJacksonってなかなか出ないな〜と思っていたので(下手なだけかもしれませんが)、これを試してみようかと思います。

 

ちなみにDisscussionで他のテストについても書いてありました。

表にするとこんな感じ。

  sensitivity specificity
Spurling test (neck compression test) 40%–60% 92%–100%
shoulder abduction (relief) sign 43%–50% 80%–100%
neck distraction test 40%–43% 80%–100%

 

押さえて圧迫する系(compression)と、引っ張って症状改善させる系(distraction)ですね。

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