多職種連携のTipsなど
みなさん、こんにちは。
最近、病棟で専攻医に行った指導を振り返ってみます。
90代後半、寝たきり施設入所の方が食思不振で入院、Group G Streptococcusの菌血症あり点滴治療したが食思不振が続いている、という症例です。
ちなみに溶連菌の分類についての話もあったのですが、AやらBやら、αやらβやら出てきてごっちゃになるのですよね…
ただ、うちの病院はGASとかGGSとしか返ってこないことが多く、mitisとかbovisってどれだっけ?と迷ってしまうのです。
ということで調べてみると、よくまとまっている記事がありました。2005年のものです。
こちらもぱっと見るにはよさそうです。
さて、肝心の指導内容ですが…
点滴なしで粘っていたら腎不全になってしまっていて、点滴を開始したものの足の浮腫もありどうしよう…という相談でした。
ボリューム評価をしないとね、ということでどんな手段があるかあげてもらいます。
身体所見
エコー(IVC)
尿量測定
体重測定
が出てきます。そこで、それらの侵襲・手間・精度はどれくらいか考えてもらいます。
身体所見:侵襲なし、ぱっと見るだけ、精度は低い
エコー(IVC):侵襲なし、ぱっと当てるだけ、客観性もまあまあ
尿量測定 :侵襲あり、看護師の記録負担あり、客観性高い
体重測定:侵襲なし、負担大(というかうちはリフトがないので測れない)、客観性まあまあ
という中でどれを選択するのか、考えてもらいました。
そしてそれを選ぶ上で、看護師の意見を聞くことも重要です。
看護師に指示をするために必要なことは何でしょうか。
カチッサー効果って聞いたことありますか?
こちらの記事がわかりやすいです↓
つまり、ものをお願いするときはその理由も合わせて伝えるようにしましょう、ということです。
(上の例では理由はなんでもいい、とありますが、さすがに医療現場ですので論理的な理由にしましょう)
医師が「診断・治療のため」と考えていることでも、相手が同じように考えているとは限りません。なぜその検査・処置が必要なのか、伝えることで協力を得やすくなるだけでなく全体のレベルアップにもつながります。
という、多職種連携のTipsでした。
ちなみに総論的なことは尊敬する大浦先生のブログにまとまっています。